第十四通 自然と人間について

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 この頃、美しい景色を目にしました。朝方、窓から外を眺めると、空が透き通る様に青くて、地平線上に赤味が射していて、その対比が、そして、遠くぼやけた山々が、その山々に垂れ込める雲が、美しく感じたのです。
 
 日頃、空を見上げても、真っ青な空に、雲が、気持ちのよさそうに浮いているのを見ると、私の気持ちも浮き浮きしてきます。
 この、自然の美しさには、どんな芸術家も敵わないでしょう。私は、永らくその事を忘れていたのですが、本能は憶えていたのだと思います。自然が究極の芸術だという事をです。
 
 ところで、昨日、久方振りにオートバイに乗りました。
 
 はじめは、風を受けるのが気持ちがよかったのですが、その喜びは、すぐに失せました。そして、天気が快晴で空が青々としていても、やがて、私の心は重々しく沈んで行くのでした。
 
 罪悪感に嘖まれるのです。
 
 もう、環境破壊の問題が深刻であるという事を知っているのに、自然の美しさに心が動かされたのに、私は、オートバイに乗りました。その時、私は、自然を破壊する側の、一要素として機能したのです。
 
 それは、矛盾しているのではないでしょうか。自然という、至高の芸術に感動し、涙さえ流す一方、生活上の利便を享受する為、それを破壊する側に回る、私という存在は。
 
 人間は、自然界の他の生き物にとっては、余計者、大量殺戮者。どうして、こんな事になってしまったのでしょう。
 
 もう、人間には、自然と共に生きていく道は残されていないのでしょうか。

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このページは、Kenji Takahashiが2008年9月17日 19:00に書いたブログ記事です。

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