第十一通から第二十通: 2008年9月アーカイブ

第十五通 試練と向上について

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 物理的な意味において、私たちの将来が絶望的なものである、という見方があります。その様な事態は回避すべきものである一方、将来的に、タビネズミの集団自殺を複雑化させたような絶望的な事態が、私たちを襲う可能性が皆無であるとは云えません。
 
 ところで、"私たち"と十把一絡げにしてみても、人間の品性というものは十人十色です。タビネズミが、本能的な動物であり、個体としての独自性に乏しい様に見えるのに対して、人間の独自性は、豊かである様に見えます。

第十四通 自然と人間について

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 この頃、美しい景色を目にしました。朝方、窓から外を眺めると、空が透き通る様に青くて、地平線上に赤味が射していて、その対比が、そして、遠くぼやけた山々が、その山々に垂れ込める雲が、美しく感じたのです。
 
 日頃、空を見上げても、真っ青な空に、雲が、気持ちのよさそうに浮いているのを見ると、私の気持ちも浮き浮きしてきます。

第十三通 悟りと誘惑について

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 先日、福岡アジア美術館で、『黒の中の白』という題名の絵を観ました。
 
 この絵は、インドネシアのイ・グスティ・ヌンガ・ヌラタという画家の作品で、沢山の魔物が、地表を埋め尽くす様に蠢いているその上を、白い蓮花の、小さな雲に乗った仏陀が通り過ぎており、かの覚者は、大きな雲の上に覗く城、つまり、天上界に向かっている、という構図になっています。魔物たちが、暗く禍々しく表現されているのに対して、仏陀の方は、明るく、神々しく描かれていました。

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